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財団法人九州先端科学技術研究所から、Web経由で大規模スーパーコンピュータの
インターコネクト性能評価に向けて開発したシミュレータ:OpenNSIMが公開され
ました。
公開までに至る経緯等はプレスリリース:
"超大規模スーパーコンピュータ向け通信性能シミュレータ「OpenNSIM」を公開"
2010 年11 月17 日
財団法人九州先端科学技術研究所
富士通株式会社
を参照して下さい。
OpenNSIMポータルサイト
※OpenNSIMは無償で利用可能です。
財団法人九州先端科学技術研究所
OpenNSIM マニュアル(OpenNSIMの利用方法、インターコネクト評価方法マニュアル)
Version 1.0
2010 年11 月08 日
から一部引用:
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3 機能ならびにサポート対象
3.1 機能
以下に、OpenNSIM が有する機能を示します。
・オンデマンド通信ログ生成機能
-MGEN プログラムとよぶ通信ログ生成プログラムを呼び出すことで、
シミュレーション時に並列プログラムの振る舞いに即した通信ログを
生成します。
-MPI 通信API(Application Programming Interface)に相等する、
MGEN 通信API を提供します。
・インターコネクト・シミュレーション機能
-オンデマンドで生成された通信ログに基づいたインターコネクト・
シミュレーションを行います。
・性能情報出力機能
-シミュレーション実行後に、評価対象システムのインターコネクトに関する
性能情報をファイルに出力します。
・統計情報出力機能
-シミュレーション実行後に、評価対象システムのインターコネクトに関する
詳細な統計情報をファイルに出力します。
・通信履歴出力機能
-MGEN プログラムによって生成され、シミュレーションされた通信事象の
履歴をファイルに出力します。
3.2 サポート対象システム
以下に、OpenNSIM がサポートする評価対象システムとインターコネクトの仕様を
まとめます。
・評価対象システム
-MPI プログラムが動作するスカラー型並列計算機
・インターコネクトの仕様
-ノード数
*~128K ノード(これまでの実績に基づくものであり、シミュレーションを
実行するプラットフォームに応じて変わります。)
-トポロジ
*直接網
・2次元メッシュ網(3次元メッシュ網においてZ次元を1として実現しています)
・3次元メッシュ網
・2次元トーラス網(3次元トーラス網においてZ次元を1として実現しています)
・3次元トーラス網
*間接網
・FatTree
2層、あるいは3層のスイッチ階層を持つFBB接続(Full-Bisection
Bandwidth 接続)であること。
スイッチの内部構成は単一段クロスバのみあり、多段クロスバについては
対象としない。
-パケット転送方式
*Virtual cut-through
-ルーティングアルゴリズム
*直接網(n 次元メッシュ/トーラス網)
・次元順ルーティング(dimension-order routing)
※仮想チャネルと日付変更線(dateline)を設け、デッドロックフリーと
します。また、ルーティング結果によって同一ホップ数の経路が存在する
場合は、ノード番号(ランクではない)が増加する方向を優先して
ルーティングするものとします。
*間接網(FatTree)
・Vertical-Up (Vertical-Up, Diagonal-Down)
上り方向:送信ノードから上層スイッチに向けて垂直上方向に送信。
下り方向:宛先ノードを目指し下層スイッチでスライドさせながら
下方向に送信。
・Vertical-Down (Diagonal-Up, Vertical-Down)
上り方向:宛先ノードの真上を目指し上層スイッチでスライドさせながら
上方向に送信。
下り方向:宛先ノードに向けて垂直下方向に送信。
3.3 サポート対象通信
OpenNSIM では、MPI 通信ライブラリに相当するMGEN 通信ライブラリを提供して
います。MGEN通信ライブラリでは、MPIで定義される関数のうち基本的な通信
プリミティブ関数についてのみ実装しており、両者における関数名の差異は
prefixのみです。
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ユーザーズマニュアル
※残念ながら「PSIプロジェクト」サイトは別の方の所有になってしまっている
ようです。
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